『大規模言語モデルは新たな知能か』を読んだ

『大規模言語モデルは新たな知能か――ChatGPTが変えた世界』を読んだ。

現代の大規模言語モデル (以下 LLM) とその社会を俯瞰するにあたって、さっと読めるのが良い。2023年6月の初刷となっており、LLM をとりまく社会変化のスピードを考えると、やや古い日付に見えるかもしれないものの、LLM そのものの基礎部分が変わっているわけではないので、現代でも通用する内容だと思う。

特に LLM を手に入れた人間社会という点については、2章は過度な煽りなどなく LLM が起こしていることの本質を捉えていたりしていて良い文章だった。音楽アルバム的な感想でいうなら、個人的には 2, 3, 4 章が面白かった。

LLM の学習をはじめた人にはおさらいとして読めると思うし、LLM そのものをまだよく知らないという人も、最初の一冊としてざっくりと読んでみることができるのではと思う。