RubyKaigi 2026 に登壇します

RubyKaigi 2026 に『Exploring RuboCop with MCP』というタイトルで登壇します。

タイトルの目立つ部分に RuboCop と入れていますが、Ruby ツールチェインという広いエコシステム全体への AI 時代における課題提起がストーリーの背景にあります。私が RuboCop 開発者ということと、そのひとつの実験例として RuboCop を念頭においた MCP による AI 話になるのがタイトルの理由です。

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特にここしばらくは MCP 仕様にある Streamable HTTP に対する Ruby 実装を MCP Ruby SDK で進めていることから、今回の副題は『Possibilities Enabled by Streamable HTTP』です。

Streamable HTTP は Web 標準技術である HTTP と SSE (Server-Sent Events) を発展させた技術で、今回の講演の大きなトピックのひとつです。WebSocket のような独自プロトコルではなく、HTTP をベースにクライアントとサーバー間で双方向のやり取りを実現する Web 技術です。

MCP の中でもそういった話を中心とするため、MCP のツール、リソース、プロンプトといった、よく溢れている情報については最低限度しか話さないと思います。MCP の基本のキを知っておきたい場合は、例えば、みのるんさんの書籍は大きな MCP 仕様がコンパクトに押さえられています。

やさしいMCP入門

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その MCP の話を前提として、RuboCop の組み込み MCP を作った際に得た知見をうまく行かなかったと思う点も含めて共有します。MCP を背景とした Ruby ツールチェインを作る際のサンプルとしての話にもなると思います。最後はタイトルの『Exploring RuboCop with MCP』にある Exploring についての理解が深まると思います。

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実は今回の RubyKaigi で話すテーマは、前回の RubyKaigi が終わったあたりには大体決まっていました。もちろん RuboCop x AI をテーマに置いただけで、あとはそこからの1年間で固めたものです。その1年間の間に AI 関連の話をする機会があり、具体的には昨年の RubyWorld Conference 2025 での登壇や、それを踏まえた改訂版となる今年の Ruby セミナーオンラインでの登壇内容は、RubyKaigi 2026 の私の登壇テーマの前提知識として置いています。そのため、LLM 周辺技術について事前にいくらかキャッチアップしておこうという場合は、Ruby セミナーオンラインの動画やスライドあたりを見ていただくと、ちょっとした予習になる部分があると思います。

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ここまでの記述のように、去年の RubyKaigi 以降からの自身のアップデートとしては、MCP (Model Context Protocol) の公式 Ruby SDK の開発者になったというのがあり、現在 RuboCop 開発チームと MCP Ruby SDK 開発チームのバンド掛け持ちみたいな感じで OSS 開発を進めています。その中で得た知見を含めた LLM, MCP, Streamable HTTP, Web, RuboCop, Coding Agent といった、ストーリーに張り巡らせた点が最後に線でつながるトークです。

会期初日の 2026年4月22日(火) 13:00-13:30 Large Hall での登壇です。お楽しみに。なお、コードが出てくるテックカンファレンスということで、前の方に座られることをおすすめします。特に今回は紙面の都合上、フォントサイズ小さめのコードとかありますので、特にできるだけ前列がおすすめです。

また勤務先の同僚である S.H. が『Ruby on Bare Metal』というタイトルでライトニングトークスに登壇し、ESM, Inc. としてはカスタムスポンサーとしてドリンクアップを行います。そちらもご期待ください。

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では来週函館で RubyKaigi しましょう。