Ginza.rb 第86回

『Ginza.rb 第86回 - Rails 8.0について学ぶぞ』に参加した。会場はメドピアさん。今月もありがとうございます。

Ginza.rb 第86回 - Rails8.0について学ぶぞ - connpass

当日は y-yagi さんのファシリテーションによる Rails 8.0 でのアップデートが特集された。

https://y-yagi.github.io/presen_rails_8_0/1

Rails 8.0 は DHH の思想が色濃く出た The One Person Framework への仕上がりになっていて、Rails 6 からしばらくの Shopify や GitHub による複数データベースなんかのエンタープライズ指向ではない、原点回帰のカットになっているというのが全体的な感想。

いちばんホットだったのは、SQLite3 をプロダクションの永続ストレージに使うかどうかという点で、お仕事で関わるようなサービス向けには使わない。ただし、The One Person Framework のはじまりとしての初学者だったり、Once で立ち上げるようなサイズの社内システムだったりであれば、ひとつの選択肢になるかもねという温度感。y-yagi さんの「他の言語処理系でもサービスのバックエンドの RDBMS に SQLite3 を選ぶというのは聞かない」というのは、最も客観的な解釈になりそうと思った視点でした。

個人的には ActionController::Parameters#expect への置換を自動で行いたいという willnet さんの声は、RWC で igaiga さんからも尋ねられていたり、RuboCop Rails のイシューにもあるので改めてリアルワールドの要望として認識をしました。とはいえ、しっくりくるデザインと Cop 名が浮かんだら行おうかなという温度感ではありますが。

github.com

あとは 1 回だけ実行するスクリプト置き場の話で、Railsディレクトリレイアウトの規約で場所を決めるのではなく、そもそも PR でレビューをしてもマージしない。つまりリポジトリを経由せずに実行できるエンジニアリングフローを作って実行すれば良いというのは「それだ!」と思う話で、特に興味深く聞けました。

次回の Ginza.rb は2025年1月24日(金) に Ruby 3.4 を取り上げるようです。

it ブロックパラメータ構文や Prism デフォルトパーサーまわりなんかの話があるのだろうかというのと、chilled string どうな (ってい) るんだろうあたり話に出てくるのかなと思っています。余談ですが、RuboCop の Ruby 3.4 構文対応について、ちょうどこの日に Parser gem のリードメンテナーがお気持ちなくなってきたことを大きく表明して、今後の進め方について改めて進めないとなあといったところ。it ブロックパラメータ構文くらいまでは Parser gem 自体に入れると良いと思っているけれど、Prism::Translation::Parser とあわせた全体性について冬休みの宿題のひとつかな。

github.com